巻頭言 | ネットワーク医療と人権 (MARS)

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巻頭言


2016年、新しい年もあっという間に1ヶ月が過ぎた。最近、過去を振り返ることが多くなって、後ろ向きは良くないと思いつつ、2015年を振り返ってみる。個人的に昨年を総括すると、いろいろと考えさせられる1年だったように思う。公私ともにポジティブなことも、ネガティブなことも両方経験し、しかもその振り幅が大きくて、心理的にも揺さぶられる機会が多かったように思う。

一方社会では、世間を騒がせたニュースのいくつかは、「偽装」という共通キーワードで括れるのではないだろうか。マンションの杭打ちデータ、大手企業の粉飾決算、ドイツ車の排ガス、医薬品の製造工程、農薬の成分表示、等々、少し思い出しただけでも、相当程度、社会へ影響を及ぼした事象ばかりで、未だに解決していない問題もある。果てはTVドラマのタイトルにさえ「偽装」がつく始末であった。とにかく世の中、もう何を信じれば良いのか、拠りどころを見失ってしまったように感じた1年であった。これらのニュースでは「犯人探し」や「責任追及」ばかりが目立ち、再発防止のために今後どうしていくのかという組織としての見解が見えてこない。

翻ってNPOとしての視点に立つと、2000年の任意団体設立から、かれこれ15年が経過して、最近は大きな責任を伴った役割や機能を求められていると感じている。これは、周囲から一定程度の評価を受けられるようになったともいえる。「偽装」といった悪質なことは論外であるが、無責任な活動・態度ではいけないと痛感している。幸いにして今は、得意分野で自主的に活躍できる複数のスタッフが揃っていると自負しており、何か事が起きても彼らが補完・対処しあえると信じている。

とにかく、自戒を込めつつ、今後とも自惚れることなく軸足をしっかりと地につけて、原点に立ち戻った活動を進めなければならないと、新しい年を迎えた機会に改めて抱負を持った次第である。

 

2016年2月
特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権
理事長 若生 治友