第28回 日本エイズ学会 社会系シンポジウム企画
「抗HIV 薬の移り変わりから未来を考える」
-患者と医療者、それぞれの経験と感性が語り継ぐこと-
「抗HIV 薬の移り変わりから未来を考える」
-患者と医療者、それぞれの経験と感性が語り継ぐこと-
2014年12月4日(木) 9:00~10:30
大阪国際会議場(グランキューブ大阪)10F 1009号
企画:特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権
1987年に日本初の抗HIV薬としてAZTが登場して以来27年が経過した。日本で最も長期にわたり抗HIV薬を服薬してきた患者集団は、米国からの輸入血液製剤によりHIVに感染した血友病患者たちであった。
これら患者集団における抗HIV薬変遷の経験を「語り」として紹介するとともに、医療者の経験や知見に基づく視点を交えることによって、これまでの抗HIV薬や治療法を振り返り、将来展望を考える上での「患者の視点」について、もう一度考える契機としたい。
またこの20数年の間に、単剤治療から「カクテル療法」、コンプライアンスからアドヒアランスといったパラダイムシフト、頻繁な治療ガイドラインの更新、長期服薬による副作用の顕在化など、さまざまな変化や事象があった。本シンポジウムでは、これらの事象を当時の視点と現在の視点を行き来しながら論じることによって、治療薬や治療法の今後を展望するための新たな視点を模索する。HIV診療にかかわる医師・薬剤師・看護師による服薬指導や包括ケアのみならず、生涯にわたり治療を継続しなければならない患者のセルフマネージメントを考える上での手がかりを模索したい。
【プログラム】
- 「私たちはあのHIVに素手で立ち向かっていた」
高田 昇(医師:広島文化学園大学 看護学科 教授) - 「HAARTの光と影、そして将来」
白阪 琢磨(医師:国立病院機構大阪医療センター HIV/AIDS先端医療開発センター長) - 「抗HIV 薬の進化と変遷、そして未来像」
桒原 健(薬剤師:国立循環器病研究センター 薬剤部長) - 「『のみごこち』と身体との折り合い」
S.K.(患者の立場から) - パネルディスカッション