開催概要 | ネットワーク医療と人権 (MARS)

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開催概要

2015年3月21日(土) 13:30~16:30

大阪人権博物館(リバティおおさか)1Fガイダンスルーム

主催:特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権


 私たちは、2006年にフォーラムズ『生命(いのち)を育む思想』を開催し、その一つのフォーラムとして『生まれること、生むこと ?優生思想と当事者?』を行ないました。ここでは、障害をもって生まれてきたサリドマイド被害者、血友病患者を二人生んだ母親の声を聞きました。
 このたび、『生まれること、生むこと』第2弾として、『選別される生命(いのち) ~誰がどのように決めるのか?~』を企画しました。「アシュリー事件-メディカルコントロールと新・優生思想の時代」の著者であり、重度心身障害者の母である児玉真実さんにご講演いただきます。また、2番目の講演として、作家であり血友病患者でもある大西赤人さんに、1980年の週刊文春に掲載された、渡部昇一氏によるエッセイ「神聖な義務」における、いわば大西巨人批判を含む優性思想にまつわる論争を当事者の視点で振り返っていただくとともに、今日的意味についてもお話いただく予定です。
 世界では今、重度心身障害者らに対して強制的に治療を終了させる「無益な治療論」や、また余命を宣告された人々をめぐる安楽死・自殺幇助などの議論、死の自己決定権という名のもとに、日本では考えにくい、あるいは知らないが故に驚愕する事態が起きています。そこには本人や周囲の人間が無意識のうちに生命を選別する実態が拡がっています。
 最近では、安楽死を合法化する動きも拡がっており、生命の決定・選択は、一体誰がどのように決める(べきな)のか、世界の実態を俯瞰しながら、参加者に問いかけ、共に考えるきっかけにしたいと思います。


【プログラム】

13:30 開催にあたり
13:40 【基調講演】 児玉 真美 氏
14:40 【講演】 大西 赤人 氏
15:25 パネルディスカッション

【パネリスト】

○ 児玉 真美(こだま まみ)

フリーライター、重度心身障害者の母親。主な著作には、「アシュリー事件-メディカルコントロールと新・優生思想の時代」「海のいる風景-重症心身障害のある子どもの親であるということ」「死の自己決定権のゆくえ」などがある。

○ 大西 赤人(おおにし あかひと)

小説家、評論家。東京都出身。作家・大西巨人の長男として東京に生まれ、埼玉県に育つ。主な著作には、「善人は若死にをする」、「夜の道連れ」、「悪意の不在」、「時代の罠」などがある。